WDのGreen HDDをRAIDに使ってはいけない理由?

「あら、お安いのね!」って事で購入するgreenシリーズで、RAIDを構築するとどうなるのかというお話です。

「すぐに壊れた。RAIDで使えない不良品だ!」って意見と、「フツーに使ってますが、何か?」って意見が出てるWDのgreenシリーズ。メーカーの位置づけとしては、デスクトップ用途に特化させることで、大容量を安価に提供するラインナップと言うモノですね。公式サイトにも、ひっそりと「RAIDには使うな。使うなら、RAIDに対応した違うシリーズを使え!こいつをRAIDで使っても保証はせんぞ!」と書いてあります。

個人ユーザとして気になるのは「RAIDで使うと壊れちゃうのかしら…」と言う点。ならば、WDの言い分を検討して、自己責任で使ってみましょう。

WDがgreenシリーズをRAIDで使うと不具合が出ると言っているのは、RAIDアレイを「壊れやすくする」ためです。どうやら、WDのHDDにはdeep recovery cycleと言うエラー訂正モードが搭載されているようで、自己修復のために一時的に反応が止まります。見積もりでは2分かかるそうです。このモードの存在がRAIDシステムでの問題を引き起こすため、特別な対策が取られていないRAIDシステムではアレイを壊すことになります。と言うのも、通常のRAIDコントローラは壊れたHDDを検出して「壊れてるぞマーク」をつけて、RAIDのアレイから自動で取り外してしまいます。この「壊れてるぞ」の判定に7-15秒の無反応というルールがあるようで、通常使用で2分間も無反応になり得るgreenシリーズでは、HDDが自己修復している間に故障のレッテルを貼られて、アレイから脱落してしまいます。こう言う理由でRAIDでは使うなと言ってるようです。

ちなみに、WDがRAIDでの使用を推奨しているREシリーズでは、無反応期間を7秒に押さえたTime Limited Error Recovery(TLER)機能というのを搭載していて、この問題を解決しているそうです。まあ、後は当然の如く、HDD満載環境での熱問題・連続稼働時間問題に保証をつけてるわけですが…

と言う事で、ハードウェアRAIDコントローラを用いたRAIDでは「おそらく、アレイから脱落するHDD連発してすぐにアレイが止まるぜ」と言う事で非推奨ですね。けれど、実際にはHDDが壊れやすいわけではないようです。Linuxのmdadmではその辺のオプションをみた記憶がないので、多分大丈夫じゃないのかなと言う事で、使用してみます。

コメント

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